町田の来街者は減少傾向で、特にターミナルプラザ側がひどいとの調査だけれど

ターミナルプラザ遠景 商店
ターミナルプラザ遠景

「来街者」という概念を初めて聞いたけれど、とにかく町田商工会議所では毎年そうした数字を調査によりはじき出し、街づくりに役立てようとしているらしい(30年以上も)。ニュースの元ソースはこちら(タウンニュース)。
調査方法は、中心市街地50箇所で午前11時〜午後7時まで通行量調査を行い、合計するというもの。2013年は11月24日(日)に行われた。
調査結果によると、通行量合計で前年比4.3%、数にして3万人超の減少ということ。2012年に引き続いて減少。減少率が最も高かったのはターミナルプラザのミーナ入口で、53.2%の減少であったそうな。これはターミナルプラザでのイベントが行われていなかったのが原因として考えられ、対して微増があったエリアでは調査日の当日に「マチミロ」などのイベントが開催されていた。

で、調査の結果何が分かるのだろう?

色々と、鵜呑みにしてはいけない調査のように思える。まず、特定の1日だけを取り出して行った調査ということなら、当日に街のどの場所でイベントがあったとか、当日の天候がどうであったとかで影響が出るだろう。また、近辺の街で行われたイベントなどについても考慮しなければならない。そうしたものの影響をなるべく排除する為に、まっとうな調査だったらサンプル日を多くとり、平均化を行うなどする。
イベントの有無が調査地点の通行量の増減に関わるという分析が出来ているなら、その影響を排除した実質的な増減を導き出せるような調査方法改善を行わないと、30年間のデータを並べて見せられても、「ああこの年は調査日にこんなイベントがありましたね〜」程度の情報が発掘されるだけである。

こういった妥当性を欠いた調査の結果を元に、「町田の来街者減少」とかニュースサイトに見出しが掲載されてしまうことが、一番の街づくりにとっての悪影響じゃないの?と素朴な疑問。現にソーシャルメディアでこのニュースが広く拡散されているわけで。調査内容を詳しく見ること無しに、見出しに反応した事業者が、「それなら町田に事業を展開するのはやめよう」となるわけだよね。

そもそも別の意図を持つ調査だったのでは?

調査の開始年について具体的には触れられていなかったけれど、30年以上前に開始…ということは、元々町田の再開発とJR町田駅の移転に伴う通行量の変化の調査だったという可能性もある。そこまで大規模な変化があれば、前後の影響をはかる調査として意味があるかもしれないけれど、年次調査で小さな変化を記録する方法としては、不適当なんじゃない?

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