異邦人がたまたま降り立った相模大野駅周辺でラーメン店を探そうと思い、結構すぐに見つかってくれる店。場所が見つかり易いというか、土地勘のない人間が相模大野の特徴的なアーケード「コリドー通り」を見失わないように裏通りを散策すると目に入ってくる上、専門店っぽくてそこそこ入ってみたくなる店というか。それが肉煮干中華そば 鈴木ラーメン店だ。
肉煮干の鈴木ラーメン店
相模大野に3店 鈴木ラーメン店
鈴木ラーメン店という名前の店は、相模大野に3店舗出店している。肉煮干の鈴木ラーメン店については、オーソドックスな鈴木ラーメン店の新味出店のようなもので、本来の鈴木ラーメン店は博多中州の味をうたう豚骨ラーメンの店だ。2009年にアイワールドから大野に移転してきて、場所は現在ボーノ相模大野の2Fにある。
豚骨ラーメンの鈴木ラーメン店の他にも、今年の4月にオープンしたサウスモール1Fの鶏出汁中華そばや鈴木ラーメン店がある。
豚骨ラーメンの店から派生して、昔ながらのラーメン（煮干出汁、鶏出汁）を出すというのは珍しい。おやっと思う。豚骨の店舗が相模大野に根付いたのは、焼きラーメンや博多餃子など”本場”っぽい感じがウケたものだろう。そうした店が次に昔ながらラーメンを出したとして、はたして支持は得られるのだろうか？
鈴木ラーメン店の肉煮干中華そば
肉煮干中華そばの鈴木ラーメン店に入ると、先客はいなかった。カウンターに腰掛けてオーソドックスな中華そば680円を注文する。
登場した中華そば。見た目や香りの感想は、特に際立ったもののない、普通の中華そばかなという感じ。苦々しいくらい煮干の香りが立つ、例のタイプの煮干中華そばではない（豚骨・鶏との合わせ出汁のよう）。
鈴木ラーメン店（肉煮干）
チャーシュー・麺ともに、際立ったところはなく、昔ながらと強弁されればそうなのかもしれないと思ってしまう。あえて特徴を見出すとすれば、麺に黒い粒が見られるところ。全粒粉の自家製麺とのことだけれど、かけそばの如く、柔らかめに茹でてある。
仕事は丁寧 なのかなぁ
昔ながらの中華そば店
店構えからの予想と異なりどうにもマイルドな中華そばを食べつつ、先の疑問について考えていた。すると家族連れが店に入ってきて、店員に親しげに声をかけつつ（店員自体は特段フレンドリーではないけれど）、いつもの中華そばという体で注文していた。会話など聞いていると、子供さんにとってたまの外食でこの店に連れてこられるのはよっぽど嬉しいことのようだ。
そういえば、子供時代には冷静に見ると別に美味くはないのに、連れられてきて嬉しい店というものがあった。この鈴木ラーメン店は、相模大野でそういったポジションを得ている、受け容れられているというように感じた。
ラーメン自体であまり満足は得なかったけれど、気分良く食事は出来た。それに尽きる。
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